2020年12月にベルリン王宮が複合文化施設「フンボルト・フォーラム」としてオープン

2020年にオープンするのは、ブランデンブルク国際空港だけではありません。2020年12月17日にベルリンの博物館島に再建中のベルリン王宮が複合文化施設としてオープンします。そこには東アジア美術館や民族博物館などが入居し、博物館島の博物館や美術館と共に、ベルリンの文化の中心として今後重要な役割を果たしていくでしょう。

フンボルト・フォーラム

ベルリン王宮の再建

現在はベルリン大聖堂やペルガモン博物館や旧博物館などの文化施設で有名な博物館島ですが、元々その中心にあったのはベルリン王宮でした。プロイセン王国、そしてドイツ皇帝の居城となっていた王宮で、周辺に重要な施設が建てられていたのです。しかしそのような建物は第二次世界大戦で大きな被害を受け、そして戦後東ドイツ政府によって撤去されてしまいました。その後敷地に建ったのは東ドイツにとってシンボル的な存在となる共和国宮殿。しかし歴史は巡り、ドイツ国民悲願のドイツ統一後に役割を失い、またアスベスト問題も見つかった建物は撤去されることになり、王宮の再建が決まったのでした。

 

複合文化施設フンボルト・フォーラムとしてのベルリン王宮

再建されるベルリン王宮の建物は、フンボルト・フォーラムと呼ばれる複合文化施設として、ベルリンの中心部で重要な役割を果たしていきます。5階建ての建物には様々な施設が入ることになっています。特に重要なのは、以前はベルリン西部の郊外にあった東アジア美術館と民族博物館の移転です。かつては中心部から離れた場所にあり、訪れることは簡単ではありませんでしたが、今後は博物館の博物館と共に簡単に訪れることができるようになります。他にも旧王宮についての展示や、特別展、そして多くのイベントが開催される予定になっています。

 

フンボルト・フォーラム

フンボルト・フォーラムの今後の予定

2020年12月にオープンするフンボルト・フォーラムは建物全体がオープンするわけではなく、最初はお披露目として一部のエリアを公開する形になるようです。そこではフンボルト大学によるリサーチに関連した展示、そしてベルリンに関連した展示が計画されています。その後(おそらく翌年)に建物3階と4階に入る民族博物館と東アジア美術館の展示が始まります。そのため、フンボルト・フォーラム本来の姿を見るのはまだ先のことになり、しばらくは建物の一部とお披露目的なイベントを楽しむことになりそうです。

 

開館したフンボルトフォーラムについてはこちらの記事で紹介しています。

再建されたベルリン王宮で様々な文化を楽しむ / フンボルトフォーラム

 

フンボルト・フォーラム(Humboldt Forum)

アドレス:Schloßpl., 10178 Berlin

ホームページ:https://www.humboldtforum.org/en/