開かれた政治の場。見学可能なドイツ国会議事堂。

ドイツの政治の象徴といえば、ドイツ国会議事堂です。首都ベルリンにある国会議事堂はドイツの政治の中心部として機能しています。そんな国会議事堂ですが、誰もが訪れられる場となっており、人気の観光スポットにもなっています。議事堂では建物を見学できるのですが、ただ政治の現場を見学できるだけではありません。そこでは展望台や美術作品の展示など多くの見所を楽しむことができます。こちらの記事では、そんなドイツ国会議事堂の見所や特徴、そして訪れる際に気を付けたいことを紹介します。ぜひ訪問する際に参考にしてみてください。

ドイツ国会議事堂

ブランデンブルク門近くにある国会議事堂

ドイツ国会議事堂が位置しているのはベルリン中心部の川沿いの場所。近くにはブランデンブルク門があり、建物の横には広大な森のような公園ティアガルテンが広がっています。またベルリンの出入り口となるベルリン中央駅があり、周りに観光スポットもあり、交通アクセスがとても良い場所となっています。そのため、他の観光名所と組み合わせたり、気軽に訪れることができるでしょう。

ドイツ国会議事堂

ドイツの国会議事堂の歴史

国会議事堂が建てられたのはドイツ帝国の時である19世期末ででした。ドイツ帝国が終わりを迎えた後も政治の中心だったのですが、建物の運命は1933年に変わります。ナチスが政権を握った時に放火によって焼け落ちたのです。それから長い間、政治を行う場ではなくなります。それだけでなく第二次世界大戦中の最中にベルリンの市街戦によって建物は廃墟と化したのです。戦後ドイツは分裂することになり、東西ドイツ時代に議事堂は政治の場として使われることはありませんでした。そして再び政治の中心の場に戻ったのはドイツ再統一の後だったのです。

ドイツ国会議事堂

新しく生まれ変わったドイツの国会議事堂

ドイツの国会議事堂は再び政治の表舞台に戻るのですが、その姿は過去の姿を残しつつも新しいものとなっています。建物の修復を手がけたのは建築家ノーマン・フォスター。彼はベルリン自由大学の図書館の設計でベルリンに他の建物を建てたことでも知られています。外観で大きく変わったのは建物の上に取り付けられた屋根部分。屋根の上には巨大なドーム状のガラス屋根が取り付けられています。その大きなガラスドームの下には新しい議場のホールが広がっているのです。

ドイツ国会議事堂

取り付けられた美術作品

このような議事堂の建物ですが、建物内には幾つかの現代美術作品が展示されています。特に有名なのが、入り口ホールに飾られた巨大な作品です。それは吹き抜けのホールに取り付けられた4枚の巨大なパネル。そこには抽象的なパターンが描かれています。これは現代アートの巨匠ゲルハルト・リヒターの作品です。作品名はビルケナウで、ユダヤ人強制収容所の名前が取られており、ドイツの過去の歴史を示しています。ここでは、過去の歴史を背負ったドイツの政治を感じられるかもしれません。またそれ以外にも作品があり、そのうちの一部を議事堂訪問の際に見ることができるのです。

ドイツ国会議事堂

開かれた政治をイメージさせるガラスドーム

国会議事堂の屋根に取り付けれたガラスドームですが、来場者はそこを訪れることができます。ガラスドームの屋根ですが、そこからは屋根の下に広がる議場を見ることができます。なぜなら議場の屋根には天窓が取り付けられて、上からその様子を眺められるようになっているからです。議場はガラスドームと天窓によって外光が注ぎ込む明るい空間が可能となっています。その一方で来場者は天窓を通じて議会の様子を見れるため、開かれた政治の場を感じさせてくれるのです。ガラスドームは国会議事堂を明るく開かれた政治の場にしているのです。

ドイツ国会議事堂

ベルリンの街並みを楽しめる展望スペース

ドイツの国会議事堂では屋上部分に広がるスペースを自由に見学することができます。そこではシンボリックなドーム屋根に上がることができ、また同時に天窓を通じて議会を見ることができます。しかし、できることはそれだけではありません。屋上スペースからは周りに広がる風景を楽しむことができるのです。そこから眺められるのは、多くの建物が建ち並ぶベルリン中心部の風景。こうした素晴らしい展望を楽しめるのも国会議事堂訪問の魅力の一つなのです。

ドイツ国会議事堂

訪問には事前予約が必要

色々見所のある国会議事堂ですが、気を付けなくてはいけないことがあります。それは少なくとも訪問日の2週間前に申し込みをしなくてはいけないことです。また国会議事堂入場の際にセキュリーティーチェックがあります。そのためチェックで引っかかりそうなものを持ち込まないように、手荷物を考えなくてはいけないでしょう。いずれにせよ、気軽に訪れられる場所にありますが、実際に訪問は、そこまで手軽ではないので気を付けてください。

ドイツ国会議事堂

開かれた政治の場所であるドイツ国会議事堂

ドイツの国会議事堂は開かれた政治を印象付けるように、誰もが訪れられる場所です。そして議場の様子を眺められるだけでなく、美術作品や街の風景を楽しむことができるなど、特別な体験を楽しむことができるでしょう。もしベルリンで少し変わった体験を楽しみたいのであれば、ぜひドイツの国会議事堂を訪れてみてください。

 

ドイツ国会議事堂 / Deutscher Bjundestag

アドレス: Platz der Republik 1, 11011 Berlin

最寄駅 : Sバーン「Brandenburger Tor」駅、地下鉄U5「Bundestag」駅

入場料 : 無料

開館時間 : 8.00 〜 21.45 (入場時間)

ホームページ : ドイツ国会議事堂

予約ページ : ドイツ国会議事堂予約ページ